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当院は顎関節症の患者さんが大勢いらっしゃいます。顎関節症は様々な症状があり、歯ぎしりや食いしばりによるものもあります。そのような症状にはマウスピースの装着が有効な方がいます。このたび、歯ぎしり防止にボトックスが有効というニュースを見ました。マウスピース装着により歯を守る;歯へのダメージを回避することはできますが、歯ぎしりおよび食いしばりそのものをなくすことはできません。ボトックス治療が有効な選択肢の一つになりうるだろう、という見解のニュースでした。まだまだ検証と他の要因を排除することが必要ですが、興味深く拝見いたしました。
患者さんから「よく喉に食べ物や水が入ってむせてしまって」と相談されることがあります。本来なら食道に入るはずの物が咽頭や気管に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」です。誤嚥をすると窒息や誤嚥性肺炎などを引き起こす可能性があるため、頻繁に起こる場合には訓練が必要となります。
訓練の前に最も重要なのは「お口の中をきれいにすること」です。
お口の中が汚れていると唾液を誤嚥したときに、一緒に細菌も誤嚥するため誤嚥性肺炎になりやすくなります。また、汚れがたまると味覚や知覚が低下して嚥下(えんげ;物を飲み込み食道に送ること)にも悪影響を与えます。そのため訓練の前に必ずお口の中をきれいにしましょう。
食べ物を使わない訓練
1.お口の周囲筋肉をマッサージしましょう
2.口をとがらせて息を吹いたり、ストローを吹きましょう
3.空嚥下をしましょう
4.小さな氷片をなめてから嚥下しましょう
5.壁・椅子・机などを強く押しながら一瞬息を止めた後に力強く「あ~」などと声を出し、最後に唾液を呑み込みましょう
6.大きく息を吸ってそのまま止め、空嚥下をし、呑みこんだらすぐに咳をしましょう 10~20回程度繰り返しましょう
他にも様々な訓練がありますが、一人で簡単にできるものを挙げました。参考になれば幸いです。
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