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口腔は全身の鏡

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以前、唾液には血液や尿などと同様に身体の情報が含まれているとお話ししました。この他にも全身状態が口腔内の症状として現れることは珍しくありません。

先日「手足口病」の患者が大流行した昨年の1/100になっていると報道されました。これは新型コロナウイルス対策で手洗いなどを徹底しているためと思われます。この「手足口病」はこれから夏の時期に4歳くらいまでのお子さんがかかることが多い全身性のウイルス感染症ですが、文字通り手や足のほかに口腔内に発疹(やぶれてその後口内炎になります)が生じます。

自己免疫疾患である「ベーチェット病」はぶどう膜炎(眼症状)、結節性紅斑(皮膚症状)、外陰部潰瘍(泌尿器症状)に加えて口内炎が主症状となります。高血圧や循環器の状態の悪化により舌下面の血管の腫れが観察されます。また、血液のがんである「白血病」も歯肉出血が初期症状の一つでもあります。

さらに虫歯などが無く、原因がはっきりしない歯痛をよく調べてみると「脳腫瘍」が歯や口腔内の知覚を支配する三叉神経を圧迫していたという症例もあります。その他、麻疹や溶連菌感染症など多数の病気が口腔内に症状を示します。まさに「口腔は全身の鏡」なのです。当院では検診や毎回の治療時に虫歯や歯周病ばかりでなく口腔内を観察して全身状態の把握にも努めています。(出山義昭記)

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